ブログ | 子どもの強迫性障害、不登校を改善 東京都中央区

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2020.9.8大人の強迫性障害

お薬を飲んでも強迫性障害がよくならない場合の改善のヒント①

強迫性障害のお薬では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が広く用いられていますが、その有効性は4割程度とされています。実はお薬を飲むだけではあまりよくならないことはよくありまして、暴露反応妨害法を中心とした認知行動療法を併用することで、より改善しやすくなります。

強迫性障害を改善させるためには、強迫観念に対して強迫行為をしないことが必要です。例えば、洗浄強迫の場合、「手が汚れているから洗わないといけない」という強迫観念に対して、すぐさま手洗いをすること(強迫行為)をせずにいることが必要です。強迫行為をしてしまうと一時的には安心しますが、すぐに再び強迫観念が生じて強迫行為を繰り返し、強迫観念→強迫行為のパターンから抜け出せなくなります。

たとえお薬を飲んでいたとしても、強迫行為をし続けていれば強迫症状は消失しません。お薬は強迫症状そのものを無くすのではなく、強迫行為をしないでいられる状態を作ってくれる、つまり、強迫観念がよぎってもスルーしやすくしてくれるものといえます。

薬を飲んでいても改善されない場合は、強迫行為を繰り返しているかもしれません。強迫行為は一種類ではないので、特定の強迫行為をしていなくても、気がつかないうちに他の強迫行為をしていることもあります。

まずは、改めて、強迫観念と強迫行為を特定することが大切で、強迫観念はスルーして強迫行為をしないでいることで状態は改善していきます。しかし、これをそのままお伝えすると、「怖い」「そんなことが一人でできるならここに来ない」と皆さんおっしゃられます。確かにその通りで、特に「スルー」はまさに“言うは易く行うは難し”、そもそもこれが一人でできるのであれば強迫性障害になんてなっていないでしょう。当オフィスのカウンセラーは強迫性障害の心理援助に豊富な経験があり、「スルー」を実行しやすくする工夫をたくさん知っています。お薬だけではなかなか改善しない方、他の相談機関でうまくいかなかった方、ご相談お待ちしています。

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